台湾の将来を脅かす深刻なニュースか
2011年、Taipei Times紙が深刻なニュースを報じました。地盤沈下の影響で、台湾高速鉄道の線路が10年以内に使用できなくなる可能性があるというのです。このニュースはまさに高速で台湾中に衝撃をもたらしました。鉄道が廃止になれば台湾の経済が打撃を被るのはもちろん、移動手段として利用している何十万という労働人口も影響を受けます。
科学者も思いつかなかったアイデアをアプリて
台湾高速鉄道は、直ちに世界中から科学者を集めましたが、なかなかいい解決策は生まれません。そんな中、当時14歳のジェンルー君が考え出した解決策は画期的でした。その解決策とは、加速度センサーを利用し、地盤沈下が疑われる区間での電車の電圧変化を記録する、新しい測定アプリを使うことでした。ジェンルー君が作ったそのアプリを使うと、リアルタイムのモニタリングが可能になり、要注意のエリアがいつどこで発生してもすぐに分かります。
「ほんの少しの決意」が大事
この功績のおかげでジェンルー君は国際的に評価され、2012年台湾国際科学フェアで優勝を果たしました。そんなジェンルー君によると、「大きな結果を呼ぶのは、ほんの少しの決意。」だといいます。ジェンルー君が使った技術は、いまやありふれたものです。